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園子だよ。
今日はね、ずっと語りたかった『仮面ライダーオーズ(OOO)』について、思いっきり書く。アニメじゃなくて特撮?うん、でもね――オーズはジャンルの壁を軽く飛び越える“物語”そのもの。友情も、選択も、そして“欲望”も。スマホを片手に忙しく生きる私たちが、いちばん刺されたい言葉と音で全身を揺らしてくる。だから園子は胸を張って言うよ。「オーズは、今だからこそ観てほしい」。
仮面ライダーオーズ 10th 復活のコアメダル [Blu-ray]
- オーズってどんな物語?“三枚のコアメダル”から始まる、いちばん人間なヒーロー譚
- 園子の心を貫いたキーワードは“欲望”――否定じゃなくて“取り扱い説明書”として描く誠実さ
- キャラクター深掘り:園子が好きになった順で語らせて
- メダル×コンボの美学――タトバ、ガタキリバ、ラトラーター、サゴーゾ、シャウタ、タジャドル、そしてプトティラ
- 名言&名場面(園子的)10選――“刺さり度”で語る
- 10周年映画『復活のコアメダル』が残したもの――“続き”ではなく“問い”として
- 制作陣の“誠実”が物語を強くする
- いま観るなら:初見&再視聴ガイド(園子の推し視聴法)
- オーズが2025年の私たちにくれる処方箋
- まとめ:今日、あなたは何に手を伸ばす?
オーズってどんな物語?“三枚のコアメダル”から始まる、いちばん人間なヒーロー譚
『仮面ライダーオーズ』は2010年9月〜2011年8月にテレビ朝日系列で放送された平成ライダーシリーズの一作。主人公は、旅人みたいに身軽で“明日のパンツさえあればいい”という青年・火野映司。彼が、右腕だけ実体化した“グリード”の欠片・アンクと手を組み、動物の意匠を宿した「コアメダル」で変身しながら、人の“欲望”から生まれる怪人グリードたちと向き合っていく物語。全48話の密度、そして“欲望”というテーマへの直球勝負が、10年以上たった今も色褪せない。オープニングは大黒摩季さんの「Anything Goes!」。この一曲が“走り出す自分”を背中から押してくれる。
園子の心を貫いたキーワードは“欲望”――否定じゃなくて“取り扱い説明書”として描く誠実さ
オーズのすごさは、“欲望=悪”と短絡しないところ。
欲しい、認められたい、守りたい、強くなりたい――小さくて個人的な願いが、積もれば怪物にも、明日の一歩にもなる。映司は“自分のための欲望”をどこか手放しているように見えるけど、実は誰よりも欲している。誰かの手が、ちゃんと明日に届くことを。アンクはアンクで、圧倒的に個の欲望の生き物。ふたりの距離は反発しながら、でも確実に寄り添っていく。
園子は何度も思った。「大人になるって、欲望の匙加減を学ぶことなんだ」って。オーズはその匙加減の練習台。視聴者ひとりひとりが、自分の胸に潜む“グリード”とちゃんと話すための作品なの。
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キャラクター深掘り:園子が好きになった順で語らせて
アンク――“右手”に宿る矛盾、その美しさ
欠けた存在なのに尊大、冷徹なのに誰よりも熱い。アンクの視線って、いつも“遠く”にある。完全体になるためのメダル、つまり“自分”を取り戻すことへの渇望。だけど映司と過ごすうち、彼の“欲望”は少しずつ形を変える。奪うか、分け合うか。アンクの選択はいつも観る者の胸を焦がす。
火野映司――“手を伸ばすこと”の才能
映司はね、心のどこかに穴があって、その空洞に世界中の痛みが風みたいに通り抜ける人。だから他人の困りごとが放っておけないし、自分の損得で動かない。強さって、筋力だけじゃない。“誰かのために無茶ができる”って、いちばん難しい筋肉なんだと、映司を見るたびに分かる。
泉比奈――“持ち上げる”ヒロイン
比奈ちゃん、大好き。怪力を“ギャグ”で終わらせない書き方がうまい。彼女は物理的にも精神的にも、倒れそうな人を持ち上げる。映司とアンクの間に置かれる現実的な倫理、そして“ふつうの生活”の温度を守る役目。視聴者の気持ちの避雷針でもある。
後藤慎太郎/バース――“正しさ”の使い道
真面目さは時に不器用さとセット。でも後藤さんは“正しさ”を守るために、何度でも自分をアップデートしていく人。組織の歯車にならない勇気を手に入れてからの彼、ほんとにカッコいい。
伊達明/バース――“軽さ”という強さ
「金のため」って言い切れる大人の軽やかさ。だけどその軽さの奥には、痛みと覚悟がぎゅっと詰まってる。笑って戦って、笑って別れることの難しさ。伊達さんはそれを引き受けてくれた。
鴻上光生――祝福と実験の人
ケーキで祝う会長の笑顔の裏にあるもの。世界の“可能性”を愛しながら、人をコマとして見てしまう危うさ。彼の“祝福”は甘くて怖い。オーズのテーマを大人の視点から広げてくれる稀有なキャラクター。
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メダル×コンボの美学――タトバ、ガタキリバ、ラトラーター、サゴーゾ、シャウタ、タジャドル、そしてプトティラ
オーズの戦い方は“三枚のメダル”でフォームを組む知的なパズル。**頭(赤)×胸(黄)×脚(緑)**みたいに、色と動物の属性がシステムとして美しく繋がる。
タトバは“これぞオーズ”の原点。ガタキリバの増殖は戦術の快感、ラトラーターの爆発力は“欲望がスパークする瞬間”、サゴーゾの重量感には“譲らない覚悟”、シャウタの流麗さは“線の美学”。タジャドルは“祈りと矜持”の色で、プトティラは“抗う魂”の結晶。
そして、これらフォームを走らせる音楽の快感。大黒摩季「Anything Goes!」の疾走感と、中川幸太郎のスコアの厚みが、フォームチェンジの“意味”まで音で説明してくれるの、ズルいくらい気持ちいい。
名言&名場面(園子的)10選――“刺さり度”で語る
「手を伸ばせば、届くから」
映司のこのスタンスは、作中のあらゆる選択の“出発点”。行動の先にしか世界は変わらない。アンクがコアメダルを握りしめる手
欠けているから、執着する。執着するから、変わる。人間もグリードも、構造は同じ。比奈ちゃんの“持ち上げる”優しさ
力は人を傷つけるためじゃない。誰かを支えるためにある――って、彼女が証明してくれる。ガタキリバの“分身する孤独”
数が増えても、孤独は割り算にならない。むしろ輪郭が濃くなる瞬間がある。タジャドルの羽ばたき
祈りを背に、炎で凍てつくものを溶かす。攻撃と救済が同じフォームに宿る美学。プトティラの咆哮
怒りはときに“守りたい”の裏返し。制御不能の力が、誰かを守ることもある。伊達さんの笑顔の奥
軽さとは、痛みを抱える術。だからこそ“軽やかに強い”。後藤さんの一歩
組織と自分、どちらも裏切らない道を選ぶ勇気。正しさは更新できる。鴻上会長の祝福
「君たちの明日に、幸多からんことを。」甘い声ほど、自己点検が必要だと教えてくれる。最終話の“手”
伸ばす手、掴む手、離す手――オーズは最後まで“手”の物語なんだと気づく。
10周年映画『復活のコアメダル』が残したもの――“続き”ではなく“問い”として
2022年に公開された『仮面ライダーオーズ 10th 復活のコアメダル』は、あのラストにもう一度だけ向き合うための作品だったと思う。映司とアンクの関係は、単なる“再会”の感傷で終わらない。10年分の距離感と、それでもゼロに戻らない温度。
「ハッピーエンドかどうか」を超えて、関係が続くとはどういうことかを観客に手渡してくれる。劇場公開は2022年3月12日。ホームビデオは同年8月24日にリリース。短い尺にギュッと詰めた“オーズらしさ”は、苦みも甘みもちゃんとある。園子的には、ここで描かれた選択が本編を壊すどころか、むしろ“手を伸ばす”物語を現代にアップデートしてくれたと感じてる。
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制作陣の“誠実”が物語を強くする
オーズの土台には、物語づくりの職人芸がある。メインライターの小林靖子さんが、キャラの欲望の線を最後までブレずに引き切るから、映司もアンクも“ゆらぎながら一本”の人間に立ち上がる。音楽は中川幸太郎さん。演出陣の“攻め”も手を抜かない。面白いことをやる時に、ちゃんと人間の顔をしていること――このルールが徹底されているから、オーズは“形”より“心”が先に来る。
いま観るなら:初見&再視聴ガイド(園子の推し視聴法)
まずは本編48話を素直に
週末に“6話×8セット”で観るのもアリ。章ごとの小さなテーマが連続して、欲望の輪郭がだんだん見えてくる。放送順でOK。音で体感する
オープニングは毎回スキップしないで。映像とテロップのテンポが、その回の映司の“体温”とリンクしてくる不思議。できたら少し大きめの音量でどうぞ。10周年映画は“余韻”として
本編の余韻が心に残っているうちに映画を。そこに込められた“続けること”の答え合わせができる。推しコンボを決める
自分のモードと相性が合うコンボってあるから。仕事で気合いが必要ならラトラーター、理詰めで攻めたい日はガタキリバ、心を整えたい夜はタジャドル…みたいな感じで。台詞をノートにメモ
オーズは“引用したくなる台詞”の宝庫。SNSに流したくなったら、一呼吸おいて自分の言葉も添えてみて。バズの度合いが変わるよ。
オーズが2025年の私たちにくれる処方箋
“欲望”は悪じゃない。
でも無自覚な欲望は、いつの間にか誰かを壊す。だから見つめることと分かち合うことが必要になる。映司とアンクの物語は、まさにその練習。
SNSでは“いいねが欲しい”、仕事では“評価が欲しい”、恋愛では“安心が欲しい”。欲望の形は違っても、解像度を上げて名前をつけてあげると、扱えるようになる。オーズはその名前の付け方を一話ずつ教えてくれた。
園子は思うの。
「足りない」からこそ、人は誰かの手を掴みにいける。
「欲しい」って言えるから、誰かの欲しいにも寄り添える。
“手を伸ばす”って、実はとても勇気がいること。それでも伸ばした手の先に、ちゃんと世界はあって、ちゃんと誰かがいる――オーズはその当たり前を、派手なアクションと、止まることを知らない音楽で、何度も何度も確かめさせてくれる。
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まとめ:今日、あなたは何に手を伸ばす?
もし今、ちょっとしんどい日々の真ん中にいるなら。
一本のエピソードでいい。映司の“明日のパンツ”みたいな軽口に笑って、アンクのツンデレにムッとして、でもラストには心のどこかがちょっと温かくなるはず。
そして明日、あなたは少しだけ勇敢になる。
そう、Anything Goes!――何だって、できる。
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